平成19年06月号
2007年5月17日から6月15日までの外国為替相場振り返り
この一ヶ月は、総じて円が売られ、ドルが買い進まれる展開となり、この動きは、6月に入り加速しました。
5月末までは、じわじわとドル買いが進む展開でしたが、米国株式市場が堅調に推移していることから米国利下げ観測が後退、世界株安の懸念も低下したことでキャリー取引に安心感が広がり、円が売られました。高金利通貨である豪ドルは1992年以来、政策金利を引き上げ8.00%としたニュージーランドドルは1990年以来の、対円で高水準となりました。
6月第二週に入ってからも、米貿易赤字が前月比6.2%減と市場予想を大きく下回るなど米国経済指標が好調であり、ドル買いが進みました。ドルは対ユーロでも買われやすい展開となり、4月初以来二ヶ月振りの水準までドル高ユーロ安水準を付けました。6月11日には、ニュージーランド中央銀行がニュージーランドドル売り米ドル買いの介入を実施しましたが、市場に与えた影響は限定的で、一時ニュージーランドドル安となるもじわじわと値を戻す展開となりました。
なお、ユーロ圏の鉱工業生産が市場予想を下回ったことを受け、ユーロが対円で値を崩す場面がありましたが、その後は反動買いの展開となりました。米国株式市場の大幅高を受け、ドル円は2002年12月以来の水準である1ドル123円台になるなどドル買いの流れは続きました。
6月15日には、日銀福井総裁の記者会見で早期利上げに強い姿勢が示されなかったと捉えられ、金利差を受けた円安が継続する思惑から、ドル円は123円台半ば近く、ユーロ円は164−5円台の水準で推移しました。
(2007年6月18日 8時現在)
【参考:各国の政策金利】
(2007年06月18日現在)
国名
政策金利(%)
改定日
米国
5.25
2006/06/29
英国
5.50
2007/05/10
オーストラリア
6.25
2006/11/08
ニュージーランド
8.00
2007/06/07
ユーロ
4.00
2007/06/06
日本
0.50
2007/02/21
(出所:Bloomberg)
【参考−住友信託銀行第一公示仲値の推移】
−期間:2007年5月17日から6月15日まで−
※過去の実績を示すものであり、将来の見通しを示すものではありません。
今後の外国為替相場チェックポイント
この一ヶ月の間には、米国景気の先行き減速観が弱まり、ドルが買い戻される動きが強まりました。ただ、米国の景気見通しについては、前進と後退を繰り返すものと想定されており、鍵を握るとされる米国住宅市場の動きには引き続き注意が必要な状況に変わりはないでしょう(先月号をご参照ください)。
円相場について市場では、当面高金利通貨の買いが進むキャリー取引により、軟調な展開(円安)が予想されていますが、7月、及び8月以降の日銀の利上げをにらんで、円が買い戻される可能性は押さえておく必要があるでしょう。福井日銀総裁や副総裁等の要人の発言や、政策金利動向に影響を与える各国経済指標に注意する姿勢がポイントになるでしょう。
さて、今月号では、高水準となった豪ドルの動きをうらなう上でのチェックポイントをご紹介いたします。
(今後の豪ドル相場のチェックポイント)
この一ヶ月の間に豪ドルは対円で、1992年以来の高水準を付けました。これからもこの流れが続くのか、今後をうらなう上で、オーストラリア(豪州)経済の概況をチェックしておきましょう。
豪州経済は、15年超に渡る景気拡大を続けており、消費、雇用ともに堅調、安定的である上に、豊富な資源国として資源高の恩恵を受けて景況感も好ましい状況にあります。また移民増による人口増を受け、住宅市場の活況長期化が予想されています。
高金利であるため、円キャリー取引の対象として金利差に着目されやすい豪ドルですが、市場では、このような金利差以外の材料にも目を向けて買い進まれたようです。
ただし、豪州の金利水準については安定した動きが予想されていますが、ポジション調整的な動きや資源価格の下落など、豪ドル高の背景を混乱させる、乱す市場の動きには注意が必要でしょう。
(お問い合わせ先)
住友信託銀行株式会社マーケット資金事業部門マーケティングユニットクライアントサービスチーム
メールアドレス:
cs@sumitomotrust.co.jp
あとがき
先月号で、「足るを知る」のは筆者のベルトの穴とご紹介しました。筆者は早速(そうでもないのですが)改善するべく行動開始、自宅近所のスポーツクラブに入会を果たしました。
十数年前には陸上競技・跳躍の道で、それなりの成果を挙げた身体も見る影はなく、ステアマスター(山登り器具)30分で息を上げ、腹筋、腕立て伏せなどのウェイトトレーニング30分でガタガタになった身体に鞭を打ち、さらに水泳500メートルをこなしたのでありました。案の定、翌朝は筋肉痛に見舞われ、「足るを知らない」結果に…。
しかし、この夏は意気込みが違う、3年前に買ったズボンを秋までにはけるよう、週末にクラブに通うことを誓う夏なのであります。さて、いつまで続くことやら…。
加えてご紹介しますと、クラブ帰りについつい焼肉屋に足を向けようとする自分との新たな葛藤の夏!?も始まっています。
今年はラ・ニーニャ現象の発生による日本の猛暑が予想されています。皆様におかれましては、いっそうご自愛ください。
ご注意ください
●このページは、2007年6月18日現在におけるマーケティングユニットの見解を記したものであり、当社としての見通しとは必ず
しも一致しません。
●このページのデータは、各種の情報源から入手したものですが、正確性、完全性を全面的に保証するものではありません。
●また、作成時点で入手可能なデータに基づき経済・金融情報を提供するものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
投資に関する最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようにお願い申しあげます。
ご愛読ありがとうございました。次回をお楽しみに。
The Sumitomo Trust & Banking Co.,Ltd. All rights reserved.