為替相場情報 住友信託銀行
 
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平成19年08月号
2007年7月23日から8月22日までの外国為替相場振り返り

※本文末に、キーワードとして「米サブプライム・ローン問題」を紹介しています。

■7月23日から27日■
米サブプライム・ローン(信用度の低い借り手向け住宅融資)問題の米国景気への波及懸念を受けた米国株式相場の動きに左右され、米ドル円為替相場は、週初の121円付近から週末には118円付近まで円が買われる動きとなりました。
■7月30日から8月3日■
引き続き、米サブプライム・ローン問題をめぐり神経質な相場の動きに終始する一週間となりました。米ドル円為替相場は、このサブプライム・ローン問題をテーマに、総じて118円から119円付近で取引されましたが、週末には米国雇用統計が市場予想を下回る結果となり、一時1ドル117円台を示すなど一段のドル売りが進む場面もありました。
■8月6日から8月10日■
週央には、株価の回復を受けた一時的な米ドル買い戻しの動きが見られたものの、ドルの上値は重く120円を回復するには至りませんでした。週末にかけては、米サブプライム・ローン問題を背景とした信用収縮懸念が再び強まり、米ドル円為替相場は1ドル119円後半から、一時は118円後半まで1円近く下落、リスク解消に向けた円買い戻しが活発になりました。
■8月13日から8月17日■
週末にかけて大きく円高が進展する動きとなりました。週明けは株価の乱高下や米サブプライム・ローン問題に絡むうわさなどで一進一退の動きとなり、118円前半で取引されました。その後は米サブプライム・ローン問題に対する警戒感が高まり、リスク回避に向けて円買い(キャリー取引の解消)の流れが加速、17日に米ドル円為替相場は、一時111円60銭まで下落するなど、2006年6月以来の水準を付けました。
■8月20日から8月22日■
前週末の米公定歩合引き下げを好感し日経平均株価が上がった20日の東京市場では、5営業日ぶりに円の戻り売りの動きが強まり、米ドル円相場は115円台を回復しました。21日から22日にかけては、株式相場の動きにつられて一進一退の動きを見せましたが、23日の日銀政策決定会合(※)後の福井総裁会見を見極めたいと、様子見の動きが強まりました。

※8月23日に日本銀行は政策金利(無担保コールレート(オーバーナイト物))を現状維持(誘導目標:0.5%)とすることを決定しました。
(2007年8月23日 15時現在)


【参考:各国の政策金利】
(2007年08月23日現在)
国名 政策金利(%) 改定日
米国
5.25
2006/06/29
英国
5.75
2007/07/05
オーストラリア
6.50
2006/08/08
ニュージーランド
8.25
2007/07/26
ユーロ
4.00
2007/06/06
日本
0.50
2007/02/21
(出所:Bloomberg)


【参考−住友信託銀行第一公示仲値の推移】−期間:2007年7月24日から8月23日まで−
※過去の実績を示すものであり、将来の見通しを示すものではありません。
米ドルvsユーロ 米ドルvs英ポンド
米ドルvs豪ドル 米ドルvsニュージーランドドル

今後の外国為替相場チェックポイント

米サブプライム・ローン問題に端を発した8月中旬の金融市場の混乱(世界的な株価調整、急速な為替相場の円高への動き)は、速やかな各国中央銀行による公定歩合引き下げ、または資金供給によって落ち着きを取り戻した感がありますが、引き続き米国景気及び金融市場を巡る不透明感が根強いと見込まれ、予断を許さない状況とする声が聞かれます。
他方、新興国や資源国をはじめとして、世界経済の景況が依然として良好であると見られていることを受け、「サブプライム・ショックによる損失に目途がつけば、再びリスクを取る動きが出てくる」とする見通しや、「海外投機筋の円売りポジションが相応に圧縮されたことを受け、急激な円高リスクは軽減された」、とする声もあります。ただし、同時に再び円売りのポジションが構築されるには時間を要する、または円安はピークを打ったとする見方も浮上しています。
当面のチェックポイントとして、米国信用市場の収縮の影響度を見極めたいと、米個人消費、及び9月以降に発表される米国の銀行の決算などが注目されています。近日の材料としては、9月に利上げ予想のある、欧州中央銀行(ECB)/トリシェ総裁講演(8月27日)、片や利下げが噂される、米連邦準備制度理事会(FRB)/バーナンキ議長講演(8月31日)などが挙げられています。
現在の為替相場においては、従来主要テーマとされて来た「金利差」の存在が薄れた感が強くなっています。2月から3月初旬にかけては中国株式市場の急落が、今回は米サブプライム・ローン問題を背景とした米国株式相場の調整が、為替相場を混乱させる発端となりました。秋以降については、上に挙げたチェックポイントや金利差の他、米国景気の減速が各国に波及した場合、これまで通貨安を享受して来た日本に対する国際的な風当たりが高まる可能性など、政治的な動きをきっかけとしたキャリー取引解消の動きについても、併せて注意が必要でしょう。



【キーワード】米サブプライム・ローン問題

サブプライムとは、信用度を示すスコアが一定の水準に満たない信用力の低い借り手を指します。この借り手向けのローンをサブプライム・ローンと呼び、借り入れた当初の数年間は、通常のローンより負担が少なく、この期間終了時点で貸出条件の見直しが行われることが特徴です。住宅価格の上昇が続いている間は担保価値の上昇を背景にプライムローン(通常のローン)への借り換えが可能ですが、既に米国住宅市場は天井を打ったと見られ、借り換えが困難になった借り手は、貸出条件の見直しに伴い延滞や差し押さえを余儀なくされており、経済に悪影響を及ぼす懸念が高まっています。
サブプライム・ローン問題とは、すなわち不良債権問題となるわけですが、これまで@住宅ローン総額に占める比率が1割強と限定的であることから直接的な影響自体は大きくない、とする見方と、Aサブプライム・ローンの抵当権実行に伴う住宅価格下押しリスクや、金融機関の貸し渋り姿勢の動きの強まり、及び住宅ローン債権の証券化商品を有する投資家の損失が膨らむリスクなどから影響は小さくない、とする見方が併存してきました。
今回の局面は、6月以降に証券化商品の格下げが発表されたこと等をきっかけとして、後者の見方が強く出てリスク回避の動きが強まったものですが、この影響の長期化を指摘する声もあります。
(お問い合わせ先)
住友信託銀行株式会社マーケット資金事業部門マーケティングユニットクライアントサービスチーム
メールアドレス:cs@sumitomotrust.co.jp
あとがき

8月初旬からお盆にかけてのテレビで、太平洋戦争で犠牲になった方々を追悼するもの、戦後の極東軍事裁判(東京裁判)を回顧するものなど、第二次世界大戦に関する興味深い番組を頻繁に目にしました。8月という月は、ご先祖のお墓参りとともに、現在の平和な日本が、数百万人に及ぶとされる大戦における犠牲の上に成り立っていることを改めて学ぶ季節だとも言えるのでしょう。
さて、皆様にとってこの夏は、どのような夏でしたか?観測史上最高気温の記録、蝉の大量発生、電力不足懸念などの話題は、今年の名実共に「暑い」夏を象徴するようです。この中でも野球ファンの筆者は、劇的な逆転ホームランによる佐賀北高校の夏の甲子園優勝に興奮を覚えつつも、手堅い投手力・守備力・素朴な選手の姿に、清涼感を味わいました。しかし、夏はこのままでは終わりません。世界水泳、世界陸上など、スポーツの世界では、まだまだ「熱い」夏が続きそうです。
暦は秋に向かいますが、残暑厳しい折、皆様におかれましてはご自愛くださいませ。

ご注意ください
●このページは、2007年8月23日現在におけるマーケティングユニットの見解を記したものであり、当社としての見通しとは必ず
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●このページのデータは、各種の情報源から入手したものですが、正確性、完全性を全面的に保証するものではありません。
●また、作成時点で入手可能なデータに基づき経済・金融情報を提供するものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
投資に関する最終決定はお客様ご自身の判断でなさるようにお願い申しあげます。
ご愛読ありがとうございました。次回をお楽しみに。

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